抹茶味のスイーツが嫌い|抹茶チョコが嫌いな人におすすめな高級チョコレート

抹茶チョコが嫌いな人におすすめな高級チョコ

「抹茶は好きだけど、抹茶味のスイーツや抹茶チョコはまずい・えぐい」と感じる人に向けて、
なぜ抹茶チョコはまずいのか? その理由を食品科学の視点から整理しつつ、
代わりに選びたい高級チョコレートを紹介します。

抹茶チョコとは?食品科学にもとづく特徴と構造

抹茶チョコとは、ホワイトチョコレートやミルクチョコレートの油脂相(ココアバター)に、
抹茶粉末(緑茶微粉末)を分散させたスイーツです。

基本構造は、
① チョコレートの油脂相(ココアバター)
② 乳糖・砂糖などの糖質
③ 抹茶粉末(カテキン・クロロフィルを多く含む)
の三層から成り、香り・味・口どけはこの相互作用で決まります。

とくに抹茶粉末に含まれるカテキン類(EGCG など)は渋味・苦味をもたらし、
ココアバターの油脂相に入ることで、抹茶の香り成分(ヘキサナール、リナロールなど)が
油脂に吸着しやすいことが報告されています。
そのため、開封時の香りは強くても、口中での香りの立ち上がりが弱く感じられる場合があります。
(Yamaguchi et al., 1995, 日本食品工業学会誌)

また、抹茶中のクロロフィルは熱や酸化によりフェオフィチン化(茶色〜オリーブ色に変色)を起こしやすく、
これが抹茶チョコ特有の「草っぽい」「えぐい」といったオフフレーバーの一因となることが知られています。
(Suzuki et al., 2003, Journal of Agricultural and Food Chemistry)

つまり抹茶チョコは、
・油脂相のマスキング効果
・カテキンの渋味成分
・クロロフィルの熱変性
といった構造的な要因を抱えており、これが後述する「まずく感じやすい理由」につながります。

なぜ抹茶スイーツの抹茶チョコがまずく感じられやすいのか

  • 苦味+渋味の相乗効果

    チョコレートのカカオポリフェノール由来の苦味と、
    抹茶に多いカテキン由来の渋味(収れん感)が重なると、
    唾液タンパク質との結合によって口腔内の潤滑性が下がり、
    「キシキシする」「えぐい」といった強い刺激として知覚されやすくなります。
    緑茶カテキンと唾液タンパク質の相互作用が渋味の主因になることは、
    緑茶抽出物やEGCGを用いた試験で報告されています。
    (Zhou et al., 2024 / Food Chemistry;Soares et al., 2020 / Scientific Reports)

  • ココアバターが抹茶の香りをマスキング

    チョコレートに多く含まれるココアバターは脂溶性が高く、
    茶の香り成分を含む揮発性成分の多くは脂肪相に溶け込みやすいことが知られています。
    その結果、開封時には「抹茶っぽい香り」が立っていても、
    口に入れたときの香りの立ち上がりが弱くなり、
    「匂いだけ抹茶で、味がついてこない」という違和感につながります。
    (Relkin, 2004 / Journal of Agricultural and Food Chemistry;Abadía-García et al., 2025 / Beverages)

  • 加熱・保存による抹茶成分の劣化

    抹茶に含まれるカテキン類は、製造時の加熱や保存中の温度条件によって
    エピメリ化や分解を起こし、苦味や渋味のバランスが変化します。
    同時に、色の元であるクロロフィルも熱や酸によりフェオフィチン化し、
    緑色がくすんだり、草っぽいオフフレーバーが生じることが報告されています。
    こうした変化が重なると、「抹茶の旨味」よりも「えぐさ・青臭さ」が前に出やすくなり、
    抹茶チョコをまずく感じる一因になります。
    (Wang et al., 2000 / Journal of Agricultural and Food Chemistry;Donlao & Ogawa, 2019 / Journal of Food Science and Technology)

  • 香料・着色料による「ニセの抹茶感」

    本物の抹茶粉末をたっぷり使うとコストが高くなるため、
    実際の製品では抹茶香料や緑色の着色料を中心に「抹茶らしさ」を演出している場合があります。
    色や香りが強いのに、味の中身がホワイトチョコ由来の甘さ中心だと、
    感覚間(視覚・嗅覚・味覚)の不一致が起こり、
    「匂いだけ抹茶で、味はチープ」「人工的で気持ち悪い」と感じやすくなります。
    こうした色・香りによる期待値と実際の味のギャップ
    フレーバーの評価に影響することは、色彩と風味の知覚研究でも指摘されています。
    (Delwiche, 2004 / Food Quality and Preference;Zampini et al., 2007 / Food Quality and Preference)

  • 色からくる期待値と実際の味のズレ

    濃い緑色のチョコを見ると、多くの人は「高級な抹茶の旨味が濃縮された味」を期待します。
    しかし実際には、ホワイトチョコ由来の甘味が強く、抹茶の旨味や香りが弱いと、
    期待と現実のギャップが「なんかまずい」「思っていた味と違う」という評価につながります。
    食品の色が味の期待やおいしさの判断を左右することは、
    飲料やスイーツを用いた実験で繰り返し示されています。
    (Spence, 2022 / Journal of Perceptual Imaging;Sherman, 2018 / McNair Scholars Research Journal)

つまり、「抹茶チョコが嫌い」という感覚は、抹茶そのものが悪いというよりも、
「カカオ由来の苦味・抹茶カテキンの渋味・油脂・香料・色設計」などが重なった
フレーバーデザイン上のミスマッチによって生じているケースが多いと整理できます。

なお、「抹茶チョコではなく無添加の和菓子(栗きんとん)を試したい」人向けのガイドは
こちらの特集で詳しく解説しています。

抹茶チョコが嫌いな人におすすめの高級チョコレート5選

「抹茶チョコのえぐさや人工的な風味が苦手」という人には、
カカオの香りやガナッシュの口どけで勝負しているブランドを選ぶのが得策です。
ここでは百貨店テナントにも入っているブランドを中心に、
抹茶不使用の代表的なボンボンショコラ・アソートをピックアップします。

① ピエール マルコリーニ

ベルギーのカカオにこだわる高級ショコラティエ。焙煎・ブレンド・ガナッシュの温度管理まで自社一貫で行うスタイルで、
「純粋にカカオを楽しみたい人」におすすめ。
抹茶フレーバーではなく、カカオの香りを主役にした定番アソートを選べば、
抹茶チョコ特有のえぐさからは完全に距離を置けます。

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② メゾン・デュ・ショコラ


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パリ発の老舗ショコラ専門店。なめらかなガナッシュと薄いコーティングによる繊細な口どけが魅力です。
抹茶ではなくプラリネ・キャラメル・ナッツ系のフレーバーを選ぶと、
香料感の少ない自然な味わいを楽しめます。

上品香料控えめ

③ ヴィタメール|ショコラ・ド・ヴィタメール 9個入


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ベルギー・ブリュッセル発祥の老舗パティスリー。
重厚感のあるカカオとガナッシュの層構成が魅力で、甘さよりもショコラのコクを楽しみたい人に向いたアソートです。
抹茶チョコの人工的な香りが苦手な人でも、クラシックなボンボンショコラなら違和感なく楽しめます。

本命ギフト芳醇

④ レオニダス|ナポリタンアソートチョコレート

「日常的に楽しめるベルギーチョコ」として親しまれているレオニダス。
個包装のナポリタンアソートは、ほどよい厚みとシンプルな配合で香料感が控えめなのがポイントです。
抹茶チョコのえぐさは苦手だけれど、ミルクやビターの板チョコ系は好き、という人にぴったりの一箱です。

個包装ばらまきOK

⑤ デメル|ソリッドチョコ猫ラベル

ウィーン王宮御用達として知られる老舗ブランド。
猫の舌を模した「ソリッドチョコ猫ラベル」やトリュフなど、
カカオと砂糖・乳成分のバランスがよく、強い香料感が少ないため、
抹茶チョコが苦手な人にも受け入れられやすいラインナップです。

猫ラベルウィーン王室御用達


抹茶は好き、でも“抹茶チョコ”は苦手な人へ

「香料っぽさやえぐ味が気になる」「もっと自然な甘さで楽しみたい」なら、無添加の和菓子・栗きんとんを試すのがおすすめです。
抹茶の渋みを壊さない“栗と砂糖だけ”の設計で、後味が軽やか。贈り物にも最適です。


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抹茶スイーツが嫌いな人に人気の関連記事

「抹茶スイーツがまずい・重い・えぐい」と感じる人向けに、食品科学の観点から原因と代替スイーツを解説した人気記事まとめです。

抹茶スイーツが苦手な人でも楽しめる、代わりの高級スイーツも紹介しています。

まとめ:抹茶チョコが嫌いなら「抹茶抜きの高級チョコ」に路線変更を

抹茶チョコがまずく感じられる背景には、
カカオの苦味・抹茶の渋味・油脂・香料・色など、複数の要因が重なった
フレーバーデザイン上の問題が大きく関わっています。
抹茶そのものを嫌いになる必要はなく、むしろ抹茶は抹茶だけで楽しみ、チョコはカカオで楽しむという切り分けをすると、
味覚ストレスを減らしながらスイーツを楽しめます。

代わりに選ぶべきなのは、今回紹介したような
ピエール マルコリーニ/メゾン・デュ・ショコラ/ヴィタメール/レオニダス/デメル
など、カカオとガナッシュの完成度で勝負しているブランドのチョコレートです。
「抹茶チョコは無理だった」という人こそ、一度抹茶抜きの高級チョコレートを試してみる価値があります。

関連記事



参考文献・資料

  1. 武田 雅哉『チョコレートの科学とおいしさの秘密』化学同人.
    <データベース:CiNii Books / Google Scholar>

    チョコレートの油脂結晶・香気・甘味設計に関する基礎文献。
  2. Bennick, A. (2002).
    Interaction of plant polyphenols with salivary proteins.
    Critical Reviews in Oral Biology & Medicine, 13(2), 184–196.
    <データベース:
    CiNii Research
    PubMed
    Google Scholar
    渋味が発生する分子メカニズム(カテキン×唾液タンパク質)を解説。
  3. Ziegleder, G. (1991).
    Composition of flavor extracts of raw and roasted cocoas.
    Zeitschrift für Lebensmittel-Untersuchung und -Forschung, 192, 521–525.
    <データベース:
    Google Scholar
    ResearchGate>
    脂質相(ココアバター)が香気成分を捕捉・保持する性質を分析した研究。
  4. Wang, L. F., Kim, D. M., & Lee, C. Y. (2000).
    Effects of heat processing and storage on flavanols and sensory qualities of green tea beverage.
    Journal of Agricultural and Food Chemistry, 48(9), 4227–4232.
    <データベース:
    PubMed
    DOI
    Google Scholar
    カテキンの熱変性(エピメリ化)やクロロフィルの分解が風味劣化を引き起こすことを示した文献。
  5. Delwiche, J. (2004).
    The impact of perceptual interactions on perceived flavor.
    Food Quality and Preference, 15(2), 137–146.
    <データベース:
    ScienceDirect
    Google Scholar
    色・香り・味の「期待とズレ」が不快感につながる現象を解説。
  6. Spence, C. (2015).
    Multisensory flavor perception.
    Cell, 161(1), 24–35.
    <データベース:
    PubMed
    DOI
    Google Scholar
    色・音・香りなど複数感覚が味覚評価に影響するメカニズムを総合的に扱った代表的研究。

※本記事の味覚・香気・熱変性の解説は、上記学術文献および
日本の論文検索サービス(CiNii Research・J-STAGE)と国際学術DB(PubMed・Google Scholar)の内容を総合して構成しています。

▼本記事で参照した主な学術データベース:
CiNii Research(国立情報学研究所)
J-STAGE(科学技術振興機構)
PubMed(米国国立医学図書館)
Google Scholar

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