抹茶スイーツが嫌い|抹茶ショートケーキがまずいと思う人におすすめスイーツ

抹茶スイーツが嫌い|抹茶ショートケーキがまずいと思う人におすすめスイーツ

結論から言うと、抹茶ショートケーキが「まずい・重い」と感じられやすいのは、
抹茶カテキンの渋味が、スポンジ生地と生クリームの構造と相性最悪になりやすいからです。

「ショートケーキや生クリームは好きなのに、抹茶ショートケーキだけは重い・えぐい・まずいと感じる人」は多くいます。
CIR・J-STAGE・PubMed・Google Scholarで確認できる食品科学の研究を参照すると、
抹茶に多く含まれるカテキン類・カフェインが持つ渋味が、生クリームとスポンジの油脂・たんぱく質・糖と組み合わさることで、味のバランスが崩れやすくなることがわかります。

抹茶ショートケーキとは?特徴と構造をやさしく解説

抹茶ショートケーキとは、スポンジ生地+ホイップクリーム+フルーツを基本構造とするショートケーキに、
抹茶粉末や抹茶ペーストを加えたスイーツです。

ベースとなるのは、小麦粉・卵・砂糖・油脂からなるふんわりとしたスポンジ層と、
乳脂肪を含む生クリームの層、そこにいちごなどのフルーツを挟んだ構造です。
ここに抹茶粉末やエキスをスポンジ生地やクリームに練り込むことで、
緑茶特有の香り・色・ほろ苦さを持ったショートケーキになります。

ただし、抹茶ショートケーキは構造的に
・カテキンやカフェインによる強い渋味・苦味
・粉末を混ぜ込むことで起こるスポンジのパサつき・粉っぽさ
・乳脂肪や乳タンパクとの相互作用による口内のキシキシ感
といった要素を抱えており、これが後述する「まずく感じられる理由」の背景となります。

なぜ「抹茶ショートケーキ」がまずく感じられやすいのか

  • ① 抹茶カテキンとカフェインの“苦渋味”が生クリームとぶつかる
    緑茶の味わいは、カテキン(ポリフェノール)やカフェインが強い苦味・渋味を持ち、
    量が多いと「味が硬くなる」「渋味が強まる」と報告されています(Nakagawa 1975)。
    抹茶ショートケーキでは、ミルクの脂肪で一度マスクされた渋味が、後味にだけ強く残るため、
    「後味だけまずい」「生クリームと合わない」という感覚につながります。
  • ② 抹茶粉末が多いと、スポンジが“パサつく・硬くなる・粉っぽい”
    緑茶粉末をスポンジ生地に配合した研究では、置換率を上げるほど、比容積が下がり、硬さが増すことが示されています(Lu et al., 2010)。
    味の官能評価も20〜30%で低下し、
    「ふんわり感がなく粉っぽい」と感じやすくなると報告されています。
    「抹茶ロールケーキがまずい」と感じる人向けの記事でも、同じメカニズムを詳しく解説しています。
    抹茶ロールケーキがまずいと思う人におすすめスイーツ
  • ③ カテキンが乳タンパク質と結合し“キシキシした渋味”が強まる
    カテキンなどのポリフェノールは乳タンパク・唾液タンパクと結合し、
    口内の摩擦が増えて“キュッと締まる渋味”が生じると解説されています
    (Gao 2022, Pires 2020 など)。
    抹茶×生クリームは、この口腔内渋味反応が強く出るため、
    「重い・粉っぽい・口がキシキシする」違和感につながります。
  • ④ 抹茶の“青葉・海苔様の香り”がショートケーキの軽さと相性が悪い
    抹茶はβ-イオノンをはじめとした青葉・海苔様香気が強く、
    フルーツ+クリームの軽いショートケーキの世界観と「味のイメージがズレる」ことで、
    「なんか違う」「まずい」と認識されやすくなります。
    抹茶味クッキーやフィナンシェでも同じような「草っぽさ」「海苔っぽさ」が問題になりやすいことは、
    抹茶クッキーがまずい理由
    抹茶フィナンシェがまずい理由の記事でも触れています。

抹茶とチーズケーキは本来とても相性が良い組み合わせ

「抹茶は好きだしチーズケーキも好きなのに、抹茶ショートケーキだけまずい」という声は少なくありません。
ですが実際には、抹茶×チーズケーキという組み合わせ自体は、
香りの深さと乳製品のコクが噛み合う相性の良いペアリングとして楽しまれてきました。

つまり問題は「抹茶」そのものでも「チーズケーキ」そのものでもなく、
抹茶をスポンジ+生クリーム主体のショートケーキ構造に組み込む過程にあると考えられます。

このように、抹茶×チーズケーキというペアリング自体は好まれている一方で、
抹茶ショートケーキだけがまずく感じられるのは、
抹茶のカテキンやカフェインが、ショートケーキ特有のスポンジ構造と生クリームの油脂
相性の悪い形で現れてしまうためです。
次の章では、なぜ抹茶ショートケーキだけがまずくなりやすいのかを、食品科学の視点からくわしく解説します。

ここから紹介するスイーツは、抹茶ショートケーキで起こりやすい「渋味・粉っぽさ・乳脂肪との不協和」を排除しつつ、
ショートケーキらしい満足感や甘さはそのまま得られるものです。
「抹茶だけが無理」という人でも食べやすく、代替として最も現実的な選択肢になります。

抹茶ショートケーキがまずいと感じる人におすすめのチーズケーキ5選【RUNNY CHEESE】

抹茶ショートケーキの弱点である「カテキン由来の渋味・苦味」「スポンジの粉っぽさ・重さ」「生クリームとの味の不協和」を避けつつ、
ショートケーキの代わりに満足感の高いデザート構造を保てるよう、
チーズケーキ専門店RUNNY CHEESEのチーズケーキだけを厳選して紹介します。



RUNNY CHEESE 羽二重ベイクドチーズケーキ|抹茶ショートケーキの「粉っぽさ」が苦手な人に

スポンジ生地の代わりに、羽二重餅+あんこ+ベイクドチーズという構成にすることで、
抹茶ショートケーキで起こりがちなスポンジのパサつき・粉っぽさを根本から避けられる一品です。
抹茶も茶葉も使っていないため、カテキン由来の渋味や青臭さとは無縁
「和の要素は好きだけど抹茶ショートだけまずい」と感じる人に、構造的に相性の良い代替スイーツです。

RUNNY CHEESE レアチーズチーズケーキ|「軽さ」は欲しいけど抹茶の青臭さが苦手な人に

抹茶ショートケーキの青葉・海苔様の香りが苦手な人には、
レモンの酸味が効いたレアチーズタイプが相性◎。
乳脂肪のコクはありつつも、柑橘の酸味が後味を引き締めるので、
「生クリームの重さは少し欲しいけど、抹茶のえぐさはいらない」という人に向いています。

RUNNY CHEESE グルテンフリーバスクチーズケーキ|小麦粉の粉っぽさが苦手な人に

抹茶ショートケーキのような小麦粉たっぷりのスポンジ生地が苦手な人には、
小麦粉不使用のグルテンフリーバスクチーズケーキがぴったり。
生地の主役がクリームチーズと卵なので、
「粉っぽいふくらみ」ではなくなめらかな濃厚さで満足感を出してくれるタイプです。

RUNNY CHEESE ベイクドショコラチーズケーキ|抹茶の渋さより「チョコのほろ苦さ」が好きな人に

苦味の主役が茶カテキンではなくカカオに切り替わることで、
同じビター系でも「えぐい渋味」ではなく香ばしいチョコレートのほろ苦さとして楽しめるケーキです。
「どうせビターを食べるなら、抹茶よりチョコ派」という人にとって、
抹茶ショートケーキの代わりとして最もイメージしやすい一品です。

RUNNY CHEESE 新チーズケーキ3種アソート|自分に合う「重さ・甘さ・食感」を探したい人に

「抹茶ショートがまずい理由はわかるけど、自分に合うケーキのバランスがまだはっきりしない」という人には、
スタイルの異なるチーズケーキを食べ比べできる3種アソートがおすすめです。
1つずつ試すことで、自分はどのくらいの乳脂肪・甘さ・食感なら美味しく感じるのかがはっきりしてくるので、
次に選ぶケーキやスイーツの基準づくりにも役立ちます。




まとめ:弱点を避ければショートケーキはもっと美味しくなる

抹茶ショートケーキがまずく感じられる背景には、
カテキン・カフェインによる強い渋味抹茶粉末でスポンジがパサつきやすい構造
乳脂肪や乳タンパクとの相互作用によるキシキシ感、そして青葉・海苔様の香りとショートケーキの軽さのイメージのズレといった構造的な要因があります。

しかし代替となるプレーンいちごショートやフルーツショート/タルト、ガトーショコラ系のケーキ、プレーンケーキ+抹茶ラテという組み合わせを選べば、
ショートケーキらしいふわふわ感や華やかさはそのままに、
「まずい原因」になっていた抹茶の渋味・粉っぽさ・重さだけをカットして楽しむことができます。

「抹茶ショートケーキがどうしても美味しく感じられない」と悩む人ほど、
無理に抹茶ショートを選び続けるのではなく、自分の舌に合うケーキ構造を知って選び直すことで、
ストレスなくデザートタイムを楽しめるようになります。

参考文献(実在研究)

  1. Nakagawa, M. (1975). Chemical Components and Taste of Green Tea. JARQ, 9(3), 156–160.
    (カテキン含量が増えると渋味・苦味が増加し味が硬く感じられる)
  2. Lu, T.-M. et al. (2010). Quality and antioxidant property of green tea sponge cake. Food Chemistry, 119(3), 1090–1095.
    (緑茶粉末置換でケーキの硬さ増加・官能評価低下が確認)
  3. Sisopha, A. (2014). Flavour Analysis of Green Tea Enriched Cookies. University of Guelph.
    (緑茶配合で苦味・渋味が上昇し甘味・油っぽさが低下)
  4. Pires, M. A. et al. (2020). Sensorial Perception of Astringency: Oral Mechanisms. Foods, 9(8).
    (ポリフェノールと唾液タンパクの結合で渋味・摩擦が増える)
  5. Gao, M. et al. (2022). Protein / Polyphenol Interactions. Bio-conferences.
    (ポリフェノールがたんぱく質と結合して渋味を強めるメカニズム)
  6. Miura, T. (2010). ミルク成分によるカテキン渋味抑制効果.
    (乳成分が茶カテキンの渋味を弱める作用)
  7. Najman, K. et al. (2023). The Content of Bioactive Compounds and Technological Properties of Matcha. Foods, 12(18).
    (抹茶の香気・カテキン量・青葉様香などの特徴を総説)