抹茶スイーツが嫌い|抹茶タルトがまずいと思う人におすすめのスイーツ
「タルトは好きだけど、抹茶タルトだけは重い・まずい」
と感じる人は少なくありません。
その違和感には、単なる好みではなく抹茶カテキンの性質と、タルトの構造上の理由が関わっています。
本記事では、抹茶タルトがそう感じられる根拠を文献ベースで解説しつつ、
弱点を避けて楽しめるフルーツ&ナッツタルトを紹介します。
抹茶タルトとは?特徴と構造をやさしく解説
抹茶タルトとは、バターをたっぷり使ったタルト台に、
卵・砂糖・生クリームなどをベースにしたアパレイユ(フィリング)と抹茶粉末を合わせて焼き上げたスイーツです。
ベースとなるサクサクのタルト生地(高脂肪・高糖質)と、
抹茶を混ぜ込んだ濃厚なクリームフィリングの組み合わせにより、
独特のしっとり感・バターのコク・抹茶の苦味と渋味が生まれます。
ただし抹茶タルトは、脂肪分の高さ+抹茶カテキンの渋味が重なりやすい構造でもあり、
これが後述する「重い・まずいと感じられる理由」の背景となります。
抹茶タルトが「まずい」と感じられやすい理由
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バターリッチなタルト台と抹茶カテキンで「渋くて重い」口当たりになりやすい
抹茶にはカテキン類が多く含まれ、これが苦味と渋味(口の中の乾いた・キュッと締まる感覚)の主成分とされています。
茶ポリフェノールとカフェインが苦味・渋味の大部分を担い、その中でもカテキンが70〜80%を占めると報告されています。
一方、タルト台はバターと小麦粉をたっぷり使うため、脂肪分が高く「口溶けがねっとり重い」構造です。
ここに抹茶粉末を多めに混ぜたフィリングを合わせると、脂肪の重さ+カテキンの渋味が重なって、
「一口目はおいしいけれど、後半になるほどしんどい」と感じる人が増えます。
(Zhong et al., 2023, Foods/Narukawa et al., 2011, Biochem. Biophys. Res. Commun.) -
砂糖・生クリームが甘さを底上げし、逆に抹茶のえぐ味だけが後味に残る
焼き菓子やパン生地に緑茶エキスや抹茶を加えた研究では、添加量を増やすほど
「お茶の風味とともに苦味・渋味が強まり、甘味と全体の好ましさが低下する」という傾向が報告されています。
バターや砂糖、卵を使ったクッキーやスポンジに緑茶を加えた試験では、
ビター・渋味・麦芽様フレーバーが増え、甘さやオイリーさの印象が下がる=重く感じやすいことが示されています。
抹茶タルトのフィリングも、卵+砂糖+生クリームをベースに抹茶を溶かし込むため、
「口に入れた瞬間は甘くておいしいのに、飲み込んだ後に渋味だけが口に長く残る」構造になりがちです。
(Sisopha, 2014, Univ. of Guelph/Wang & Zhou, 2007, Food Res. Int.) -
和風っぽい緑色から想像する「さっぱり感」と、実際の濃厚さのギャップ
食べ物の色は、「どんな味がしそうか」という期待を強くつくり、
実際の味とズレるとおいしさの評価が下がることが、色彩と味覚の研究で示されています。
緑色は「さっぱり」「お茶」「軽めの和スイーツ」といったイメージを与えやすい一方で、
抹茶タルトはバターたっぷりの焼き込みタルトであり、実際にはかなり濃厚な洋菓子です。
見た目は軽そうなのに、食べると重くて渋い――この見た目と味の不一致が、
「抹茶タルトだけはなんだかまずい」と感じる心理的な要因になります。
(Spence, 2015, Flavour/Lesschaeve & Noble, 2005, Am. J. Clin. Nutr.) -
カテキンの渋味は乳成分である程度和らぐが、“ザラつく重さ”自体は残りやすい
カテキンと牛乳成分(特にカゼイン)が結合すると、渋味の評価が有意に減少する一方で、
カテキン自体は沈殿してしまい、口の中での「ざらつき・粉っぽさ」や重い口当たりに影響しうることが報告されています。
抹茶タルトのように、生クリームやバターなどの乳脂肪+抹茶粉末を焼き固めると、
カテキンが完全にマスクされるわけではなく、「舌や上あごに残る粉っぽさ」「食べ進めると喉が渇く感じ」を覚える人が出てきます。
(三浦・阿久澤, 2008, ミルクサイエンス)
上記のように、抹茶タルトは構造的にまずさが出やすい弱点を持っています。
しかしこれは、裏を返せばその弱点を持たない代替タルトを選べば解決できるということです。
次の章では、抹茶タルトの苦手ポイントを避けながら
同じ「タルトのサクサク感・華やかさ」だけを楽しめるフルーツ&ナッツタルトを紹介します。
抹茶タルトが苦手な人におすすめのタルト6選
抹茶タルトの弱点である「抹茶カテキンの渋味」「バターリッチな重さ」を避けつつ、
同じタルトのサクサク食感とデコレーションの華やかさを楽しめるスイーツを厳選しています。
フルーツの酸味は甘さと脂肪分の重さを和らげ、ナッツの焙煎香はビター感を心地よい香ばしさとして感じさせてくれます。
ブリュレクリームタルト
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抹茶タルトのようなカテキン由来の渋味を一切使わず、焦がしカラメルとカスタードクリームを主役にしたブリュレタルトです。
バターのコクはしっかりありつつも、苦味は「抹茶のえぐさ」ではなくカラメル由来なので、後味が重たくなりにくいのがポイント。
「抹茶タルトは重くて無理だけど、香ばしいタルトは好き」という人にぴったりの代替スイーツです。
銀座プチフルーツタルト
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バターリッチなタルト台に、色とりどりのフルーツを合わせた一口サイズのタルト。抹茶タルトと違い、味の主役はカテキンではなくフルーツの酸味と香りです。
果物の酸味が脂肪分の重さを中和してくれるため、「最後までさっぱり食べられるタルト」が欲しい人に向いています。
抹茶タルトの「渋くて後半がしんどい」という悩みを、フルーツのジューシーさで解決してくれる代替スイーツです。
生クレームブリュレ・タルト|とろける口どけで粉っぽさと無縁のタルト
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表面を香ばしくキャラメリゼしたクレームブリュレを、そのままタルトに閉じ込めたような一品。
抹茶タルトのような粉末抹茶のザラつきや渋味スパイクがないので、「口の中に粉っぽさが残るのが苦手」という人にも安心です。
卵と生クリームのコクとカラメルの香りが主役なので、クリーミーさだけを純粋に楽しみたい人向けの代替タルトとしておすすめできます。
ドゥーブルフロマージュタルト
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ベイクドとレア、2層仕立てのチーズクリームを合わせたフロマージュタルト。
チーズ由来のほのかな酸味がバターの重さを分散してくれるため、抹茶タルトのような「重い・渋い」という負担感が出にくい構造です。
「コクは好きだけど、抹茶のえぐ味だけ無理」という人には、乳酸系の酸味でバランスを取ってくれるチーズタルトが相性抜群です。
アンリ・シャルパンティエ タルト・フリュイ・アソート
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フルーツタルトを中心に、数種類のタルトが詰まったアソートセット。どれもフルーツやナッツが香りの主役で、抹茶のような渋味成分は使われていません。
見た目の華やかさは抹茶タルトと同等以上なのに、味の印象は「軽くて食べやすい」方向へシフト。
「自分に合うタルトのタイプを試しながら見つけたい」という人に、抹茶抜きでタルトを楽しめる万能な代替セットとして紹介できます。
十勝フロマージュブリュレ
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北海道・十勝のチーズを使ったフロマージュブリュレ。
苦味のソースは抹茶ではなくカラメル由来なので、カテキンの渋味やえぐ味とは無縁です。チーズのコクとほのかな酸味が合わさり、コッテリしているのにくどくないバランスに仕上がっています。
「ビターさは欲しいけれど、抹茶の苦味だけはダメ」という人にとって、方向性が違う“心地よい苦味”を楽しめる代替スイーツになります。
まとめ:弱点を避ければタルトはもっと美味しく楽しめる
抹茶タルトがまずく感じられる背景には、
バターリッチな土台+抹茶カテキンの渋味・苦味・粉っぽさ、
さらに甘味主体のフィリングと「緑=さっぱり」という色のイメージとのギャップといった構造的な要因があります。
しかし代替となるフルーツ&ナッツタルトを選べば、
タルトならではのサクサク食感や見た目の華やかさはそのままに、
「抹茶タルトのまずい原因」だけをカットして楽しむことができます。
「抹茶タルトは無理だけど、タルトそのものは好き」という人は、
まずはフルーツタルトやナッツタルト、ビター系ショコラタルトから試してみてください。
参考文献・一次資料
- Zhong, N. et al. (2023). Characterization of the Sensory Properties and Quality Components of Huangjin Green Tea Based on Molecular Sensory-Omics. Foods, 12(17), 3234.
- Sisopha, A. (2014). Flavour Analysis of Green Tea Enriched Cookies using Sensory and Instrumental Techniques. MSc thesis, University of Guelph.
- Wang, R., Zhou, W., & Isabelle, M. (2007). Comparison study of the effect of green tea extract on the quality of bread by instrumental analysis and sensory evaluation. Food Research International, 40, 470–479.
- 三浦孝之・阿久澤良造 (2008). ミルク成分によるカテキンの渋味抑制効果について. ミルクサイエンス, 57(1), 7–16.
- Spence, C. (2015). On the psychological impact of food colour. Flavour, 4, 21.
- Lesschaeve, I., & Noble, A. C. (2005). Polyphenols: factors influencing their sensory properties and their effects on food and beverage preferences. American Journal of Clinical Nutrition, 81(1 Suppl), 330S–335S.





